2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

(第3章 続き)

窓辺に卓を寄せて、マーカインはパイ屋のかみさんから奪った石版をいつまでも 見つめていた。夏の夕暮れの光もそろそろ淡くなってくるころだ。 「マーカイン、それが何かしたの?」クスコがあくびをしながら尋ねた。 「村の女房がそんなに珍しい物を持ってい…