2006-04-25から1日間の記事一覧

(第1章 続き)

剣士のまなざしの先には、砂まじりの風の中に横倒しになった馬車が すでに燃え尽きようとしていた。路上のあちこちで燃えさしの破片から 小さな炎がゆらめいて、散乱した荷箱や人の死骸をあぶり出している。 鞍をつけた馬が1頭、静かに立っていた。そのそば…